平成22年秋期試験問題 問30

災害による事業中断へのリスク対策として,データセンターを関東と関西の2か所に設置することにした。このリスク対策は,リスクマネジメントにおける四つのリスク対応のうち,どれに該当するか。

  • 移転
  • 回避
  • 低減
  • 保有
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分野:ストラテジ系
中分類:企業活動
小分類:経営・組織論
解説
リスク分析の結果明らかになったリスクへの対処策(リスク対応)は、以下の4種類に分類されます。
リスク回避
リスクの要因そのものを排除してしまうこと。例えば自社の倉庫が海辺にあり、地震によって生じた津波の被害が想定されることに対して、倉庫を高台に移転してしまうことでリスクの発生確率をなくしてしまう方策です。
リスク低減(分散・最適化)
リスクによる被害の発生の防止や被害の程度を低減させるような方策
リスク移転(リスク共有)
リスクを他者に移転することで、例えばリスクのある業務をアウトソーシングするなどです。
リスク受容(リスク保有)
軽微なリスクであり、対策コストが被害時の損失コストを上回るような場合、対策をとらずにリスクをそのままにすること。
問題文の対策(データセンターの分散)は、データセンターが1か所であればその場所に災害があった場合に事業自体が中断してしまうリスクが考えられますが、データセンターを東西2か所に分散することで、災害時に事業が中断してしまうリスクを低減させています。

つまりこのリスク対応は、リスク低減に分類されます。

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