セキュリティ関連法規(全35問中17問目)

不正アクセス禁止法に関して,次の記述中のa,bに入れる字句の適切な組合せはどれか。

不正アクセス禁止法で規制されている不正アクセス行為とは,ネットワークを通じて無断でaを使い,コンピュータにアクセスする行為などのことである。他にも,無断でbという行為も規制されている。

出典:平成30年春期 問21

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分野:ストラテジ系
中分類:法務
小分類:セキュリティ関連法規
解説
不正アクセス禁止法は、不正アクセス行為やそれを助長する行為を禁止する法律です。不正アクセス行為とは、①アクセス制御機能を有するコンピュータに、②ネットワークを通じてアクセスし、③本人や管理者の承諾なく他人の認証情報を入力し、④アクセス制御によって制限されている機能を利用可能にする、という4つの要件を満たすものです。

不正アクセス禁止法で禁止されている行為は以下の5種類です。
  • 不正アクセス行為そのもの(3条)
  • 業務その他正当な理由がある場合を除いて、第三者に他人の認証情報を提供する行為(5条)
  • 不正アクセス行為のために、他人の認証情報を取得する行為(4条)
  • 不正アクセス行為のために、他人の認証情報を保管する行為(6条)
  • 管理者になりすまし、または管理者であると誤認させて認証情報の提供を要求する行為(7条)
aについて〕
不正アクセス行為の要件のひとつとして、他人の認証情報を用いてコンピュータの認証を突破することがあります。不正プログラムを実行する行為は、刑法のウイルス作成罪により禁止される行為です。

bについて〕
本人の承諾や業務その他正当な理由がないのに、第三者に他人の認証情報を教える行為は、不正アクセスを助長する行為として禁止されています。ネットワークに接続されたアクセス制御機能があるコンピュータであっても、当該コンピュータのキーボードやコンソールから直接操作して無断で使用する行為は、ネットワークを通じたアクセスではないので不正アクセス行為には該当しません。

したがって「ア」の組合せが正解です。

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