知的財産権(全64問中5問目)

不正な販売行為を防ぐために,正当な理由なく映像ソフトのコピープロテクトを無効化するプログラムの販売行為を規制している法律はどれか。

出典:令和5年春期 問29

  • 商標法
  • 特定商取引に関する法律
  • 不正アクセス行為の禁止等に関する法律
  • 不正競争防止法
正解 問題へ
分野:ストラテジ系
中分類:法務
小分類:知的財産権
解説
不正競争防止法は、事業者間の公正な競争等を確保するため、営業秘密侵害、原産地偽装、コピー商品の販売などの不正競争を規制する法律です。この法律では、公正さに欠ける不当な手段で市場競争を行う以下の10種類の行為を不正競争として規制しています。
  1. 周知な表示を使用して混同を生じさせる行為
  2. 他人の著名な商品等表示を冒用する行為
  3. 他人の商品の形態を模倣した商品を提供する行為
  4. 営業秘密の侵害
  5. 限定提供データを不正取得する行為
  6. 技術的制限手段の無効化装置などの提供行為
  7. ドメイン名の不正取得などの行為
  8. 原産地、品質等の誤認を惹起する行為
  9. 他人の信用を毀損する行為
  10. 代理人などの商標冒用行為
コピープロテクトを無効化するプログラムの販売をする場合のように、技術的制限手段により制限されているコンテンツの視聴や記録、プログラムの実行、情報の処理を可能とする装置やプログラム等を提供する行為は、"6.技術的制限手段の無効化装置などの提供行為"として禁止されています。したがって「エ」が正解です。
  • 商標法は、商品・サービスを識別するための名称やマーク(文字、図形、記号、色彩、音、香りなど)の権利を保護する法律です。商標を登録することにより、自分の商標を独占的に使用でき、他人に対しては商標権の侵害行為を差し止めることができます。
  • 特定商取引法は、訪問販売、通信販売、電話勧誘販売取引、連鎖販売取引などのトラブルの起きやすい7つの取引(特定商取引)が公正に行われるためのルールを定めることで、購入者等の利益を保護する法律です。
  • 不正アクセス禁止法は、不正アクセス行為とそれを助長する行為を規制する法律です。
  • 正しい。技術的制限手段を無効化する物品の販売やサービスの提供は、不正競争防止法により規制されます。

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