経営戦略手法(全61問中16問目)
No.16解説へ
他社との組織的統合をすることなく,自社にない技術や自社の技術の弱い部分を他社の優れた技術で補完したい。このときに用いる戦略として,適切なものはどれか。
出典:平成29年秋期 問21
- M&A
- MBO
- アライアンス
- スピンオフ
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解説
- M&Aは、合併と買収の略で、吸収合併や買収により他社を子会社化し、自社の経営資源とすることで競争力を強化する経営手法です。M&Aでは他社を吸収して自社の一部とするので設問の条件には合いません。
- MBOは、会社の経営陣が株主より自社の株式を譲り受けたり、あるいは会社の事業部門のトップが当該事業部門の事業譲渡を受けたりすることで、文字通りのオーナー経営者として独立する行為です。MBOでは他社技術の獲得を果たせないため不適切です。
- 正しい。アライアンス(Alliance)は、組織的な統合なしに行われる企業同士の連携を表します。互いの不得意分野の補完や、事業投資リスクの軽減などを目的に締結されます。唯一「組織的統合がない」「他社の技術を得られる」という2つの条件を満たしているため適切です。
- スピンオフ(spin-off)は、一般に派生や副産物を表す言葉として認識されていますが、経営戦略上のスピンオフは、ある事業目的のため既存の会社の一部を分割し、元の会社との関係を保ったまま別の会社として独立させることを意味します。スピンオフでは他社技術の獲得を果たせないため不適切です。
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