平成28年秋期試験問題 問34

PPMを用いて,自社の資金を生み出す事業と,投資が必要な事業を区分し,資源配分の最適化を図りたい。このとき,PPMにおける資金や利益の有効な源となる"金のなる木"と名付けられた領域はどれか。

  • 市場成長率,自社のマーケットシェアがともに高い事業
  • 市場成長率,自社のマーケットシェアがともに低い事業
  • 市場成長率は高いが,自社のマーケットシェアは低い事業
  • 市場成長率は低いが,自社のマーケットシェアは高い事業
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分野:ストラテジ系
中分類:経営戦略マネジメント
小分類:経営戦略手法
解説
PPM(プロダクトポートフォリオマネジメント)は、縦軸と横軸に「市場成長率」と「市場占有率」を設定したマトリックス図を4つの象限に区分し、市場における製品(または事業やサービス)の位置付けを2つの観点で分類して資源配分を検討する手法です。
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4つの象限は、市場内の位置付けから以下のような名称で呼ばれています。
花形(star) … [成長率:高、占有率:高]
占有率・成長率ともに高く、資金の流入も大きいが、成長に伴い占有率の維持には多額の資金の投入を必要とする分野
金のなる木(cash cow) … [成長率:低、占有率:高]
市場の成長がないため追加の投資が必要ではなく、市場占有率の高さから安定した資金・利益の流入が見込める分野
問題児(problem child) … [成長率:高、占有率:低]
成長率は高いが占有率は低いので、花形製品とするためには多額の投資が必要になる。投資が失敗し、そのまま成長率が下がれば負け犬になってしまうため、慎重な対応を必要とする分野
負け犬(dog) … [成長率:低、占有率:低]
成長率・占有率がともに低く、新たな投資による利益の増加も見込めないため市場からの撤退を検討するべき分野
"金のなる木"は、市場成長率が低く、マーケットシェア(市場占有率)が高い製品・事業を表す言葉であるため「エ」が正解です。

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