ITパスポート試験 用語辞典
ISO/IEC 9126(JIS X 0129)において、機能性,信頼性,使用性,効率性,保守性,移植性の6つの特性と、それぞれの品質特性をさらに細分化した21の副特性が定められている。各品質特性の意味については以下の通り。
- 機能性(Functionality)
- 目的から求められる必要な機能の実装の度合い
- 信頼性(Reliability)
- 機能が正常動作し続ける度合い,障害の起こりにくさの度合い
- 使用性(Usability)
- 分かりやすさ、使いやすさの度合い
- 効率性(Efficiency)
- 目的達成のために使用する時間や資源の度合い
- 保守性(Maintainability)
- 保守(改訂)作業に必要な労力の度合い
- 移植性(Portability)
- 移植のしやすさ,別の環境へ移した際そのまま動作する度合い
- 別名:
- ソフトウェア品質特性
- 分野:
- マネジメント系 » システム開発技術 » システム開発技術
- 重要度:
(Wikipedia ISO 9126より)
ISO/IEC 9126 は、ソフトウェア品質の評価に関する国際規格である。同じ概念についての新たな規格策定事業 SQuaRE(Software Quality and Evaluation) により、 に置換した。
ISO/IEC 9126は、「品質モデル; quality model」、「外部測定法; external metrics」、「内部測定法; internal metrics」、「利用時品質測定法; quality in use metrics」の4つの部分から成る。
品質モデルは ISO/IEC 9126-1で規定しており、ソフトウェア品質を次のように構造的に定義した。
JISでは、ソフトウェア製品の品質に関わるJIS X 0129群と、ソフトウェア製品の評価に関わるJIS X 0133群とに分かれている。
JIS X 0133-1は、JIS X 0129-1よりも広く、評価支援、評価プロセス、内部測定法、外部測定法、利用時の品質を扱っている。
JIS X 0133-1:1999はISO/IEC 14598-1:1998の翻訳規格である。ソフトウェアの品質特性モデルは以下の構造をしている。
- 機能性(functionality) - 機能とその特性に影響する特性群。機能には、必要性を明確に述べているものと、暗に示しているものがある。
- 合目的性(suitability)
- 正確性(accuracy)
- 相互運用性(interoperability)
- 機密性(security)
- 標準適合性(compliance)
- 信頼性(reliability) - ある状況がある時間続いたときにソフトウェアがどの程度機能するかに影響する特性群。
- 成熟性(maturity)
- 障害許容性(fault tolerance)
- 回復性(recoverability)
- 標準適合性(compliance)
- 使用性(usability) - 利用するのにかかる手間、個人の努力などに影響する特性群。
- 理解性(understandability)
- 習得性(learnability)
- 運用性(operability)
- 注目性 (attractiveness)
- 標準適合性(compliance)
- 効率性(efficiency) - ソフトウェアの性能やそれに要するリソース量に影響する特性群。
- 時間効率性(time behaviour)
- 資源効率性(resource behaviour)
- 標準適合性(compliance)
- 保守性(maintainability) - 何らかの変更を加えるのにかかる手間に影響する特性群。
- 解析性(analyzability)
- 変更性(changeability)
- 安定性(stability)
- 試験性(testability)
- 標準適合性(compliance)
- 移植性(portability) - 別の環境にソフトウェアを移行させる可能性に影響する特性群。
- 環境適応性(adaptability)
- 設置性(installability)
- 共存性 (co-existence)
- 置換性(replaceability)
- 標準適合性(compliance)
また、利用時の品質特性モデル(ISO/IEC 9126-4)は以下のようになっている。
- 有効性 (effectiveness)
- 生産性 (productivity)
- 安全性 (safety)
- 満足性 (satisfaction)
個々の特性をソフトウェア製品について検証し、測定可能な実体を伴ったものとして定義している。対象となるソフトウェア製品は広範囲に渡る。実行ファイル、ソースコード、アーキテクチャ記述などを含む。従って、この標準における利用者(user)の概念には、オペレータやプログラマも含む。例えば、プログラマはソフトウェアライブラリの利用者となる。
ISO/IEC 9126 は、組織がソフトウェア製品のための品質モデルを定義する際のフレームワークを提供したものである。品質モデルの詳細を決定するのは規格を利用する各組織である。利用の際に、個々の品質特性が測定法によってどういう値になるべきかを指定したりする。
内部測定法とは、ソフトウェアの実行に依存しない静的な品質尺度である。外部測定法とは、実行中のソフトウェアを対象とした品質尺度である。利用時品質測定法とは、最終的な製品を実際の状況で使う際の品質尺度である。
内部品質が外部品質を決定し、外部品質が実働時の品質を決定するという考え方がある。ISO/IEC 9126は、1977年、McCall らが構築したから生まれた。McCall の品質モデルは、次の3つの品質特性に関するものであった。
- 要因(factors): ソフトウェアの外部からの見た目(機能など)を記述したもの。利用者の視点。
- 標準(criteria): ソフトウェアの内部からの見た目(実装)を記述したもの。開発者の視点。
- 測定法(metrics): 測定のための尺度や手法を提供すべく定義したもの。
- 品質特性
- 外部設計
- 内部設計
- コーディング
- コンパイラ
- ホワイトボックステスト
- デバッグ
- コードレビュー
- 単体テスト
- 結合テスト
- システムテスト
- 運用テスト
- ブラックボックステスト
- 回帰テスト
- 受入れテスト
- ソフトウェア導入
- ソフトウェア保守
- ファンクションポイント法
- 類推見積法
- プログラムステップ法
- 標準タスク法
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