オペレーティングシステム(全18問中1問目)
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仮想記憶を利用したコンピュータで,主記憶と補助記憶の間で内容の入替えが頻繁に行われていることが原因で処理性能が低下していることが分かった。この処理性能が低下している原因を除去する対策として,最も適切なものはどれか。ここで,このコンピュータの補助記憶装置は1台だけである。
出典:令和2年秋期 問59
- 演算能力の高いCPUと交換する。
- 仮想記憶の容量を増やす。
- 主記憶装置の容量を増やす。
- 補助記憶装置を大きな容量の装置に交換する。
正解 ウ問題へ
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解説
仮想記憶は、磁気ディスク装置などの補助記憶装置を使用して、主記憶の見掛け上の容量を増加させる仕組みです。現在実行中のプログラムで使う部分を主記憶に、優先度の低い部分を補助記憶装置に退避させ、プログラムの実行に合わせて主記憶と補助記憶の間でデータの入れ替えを行うことで、主記憶の実容量で扱えるよりも大きな(または多くの)プログラムを同時に展開できるようにしています。
主記憶の容量が十分でないコンピュータで多数のプログラムを同時に実行すると、主記憶と補助記憶の間でページ入れ替え処理が多発することになります。この状態に陥ると、入れ替え処理にCPU能力の多くを取られてしまい、実行中のプログラムの処理速度が極端に低下してしまいます。
この状態への一番の対処方法は主記憶の容量を増加させることです。主記憶の空き領域に余裕があれば入れ替え処理の頻度が下がるからです。したがって「ウ」が正解です。
主記憶の容量が十分でないコンピュータで多数のプログラムを同時に実行すると、主記憶と補助記憶の間でページ入れ替え処理が多発することになります。この状態に陥ると、入れ替え処理にCPU能力の多くを取られてしまい、実行中のプログラムの処理速度が極端に低下してしまいます。
この状態への一番の対処方法は主記憶の容量を増加させることです。主記憶の空き領域に余裕があれば入れ替え処理の頻度が下がるからです。したがって「ウ」が正解です。
- 高性能のCPUに交換しても、入れ替え処理の頻度が減るわけではありません。
- 仮想記憶は補助記憶装置上に確保され、通常は主記憶と比較して十分な大きさが確保されています。仮想記憶の容量を増やしても問題解決にはなりません。
- 正しい。
- 大容量のものに交換すべきは補助記憶装置ではなく主記憶装置です。
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