平成23年秋期試験問題 問52

ITを利用した業務処理の統制のうち,ソフトウェアによる自動処理と人手による処理を組み合わせた統制について記述しているものはどれか。

  • 営業員が開拓した取引先の情報を本人が直接入力するので,誤入力を防止できる。
  • 営業員が入力した発注金額がある額を超えると管理者の承認操作を必要とするので,取引内容の適切性が複数の目で確認できる。
  • 新規の取引先を登録するために操作に慣れている専門の契約担当者が情報を入力するので,誤入力を防止できる。
  • 登録された受注データに基づいてソフトウェアで製造指示データを自動作成するので,ヒューマンエラーを排除できる。
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分野:マネジメント系
中分類:システム監査
小分類:内部統制
解説
  • 入力ミスの確率をさらに少なくするためには、入力作業の正確性向上に加えてソフトウェアにチェック機能などを持たせるなどのIT面での対策が必要です。
  • 正しい。ソフトウェアにチェック機能と人的チェックの双方を用いることで、業務の適切性がコントロールされています。
  • 「ア」と同様の理由で不適切です。
  • 人手による処理が組み合わされていないので誤りです。
6つからなる内部統制の基本的要素の1つに「ITの対応」があります。ITの対応は、「IT環境への対応」及び「ITの利用及び統制(IT統制)」からなり、その役割は組織目標を達成するために予め適切な方針及び手続きを定め、それを踏まえて、業務の実施において組織の内外のITに対し、適切に対応することです。

この問題における「ITを利用した業務処理の統制」とは上記の「IT統制」のうち、IT業務処理統制のことを指しています。IT業務処理統制とは、組織の業務プロセスに組込まれた情報システムの処理工程において、データの欠陥や重複,改ざんなどが発生しないように行われる各種のコントロールのことです。具体的には、入力データのチェックや、元データと出力データの突合せなどがIT業務処理統制の活動に該当します。

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