平成30年秋期試験問題 問26
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中堅家電メーカーA社では,自社の製品群に対する資金投資の優先度を検討するために,将来性と競争力によって製品をグループ分けしたい。このとき用いる分析手法として,最も適切なものはどれか。
- 自社製品の価格と客層に関するクラスタ分析
- 自社製品の購入顧客に関するRFM分析
- 自社製品のシェアと市場成長率に関するPPM分析
- 自社製品の不具合の原因に関する主成分分析
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解説
PPM(Products Portfolio Management)は、縦軸に市場成長率、横軸に市場占有率をとったマトリックス図を4つの象限に区分し、市場における製品(または事業やサービス)の位置付けを2つの観点で分類して経営資源の配分を検討する手法です。設問には「将来性と競争力によって製品をグループ分け」とあります。将来性は市場成長率、競争力は市場シェアと言い換えることができるのでPPM分析が適切であるとわかります。したがって「ウ」が正解です。
- クラスタ分析は、観測データを類似性によって集団や群に分類し、その特徴となる要因を分析する手法です。複数の異なる性質のものが混ざり合っている対象の中から類似したものを集めてグルーピングし、個々の分析対象を群に分類します。
- RFM分析は、顧客の購買行動のうち、Recency(最終購買日)、Frequency(購買頻度)、Monetary(累計購買金額)という3点に注目して顧客分析を行う手法です。顧客1人に対してそれぞれの要素を5~7段階でランク付けし、企業にとって価値の高い顧客層と見込みが無い顧客層というように顧客の性質ごとにグルーピングを行うことで、各グループに応じたマーケティング活動を展開することが可能になります。
- 正しい。
- 主成分分析は、複数の要因が相互に関連している場合に、その群の特性を決定づけている主な要因を合成変数として求める手法です。
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