平成31年春期試験問題 問22
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バリューチェーン分析では,企業の活動を,企業の価値に直結する主活動と,主活動全体を支援して全社的な機能を果たす支援活動に分けて分析する。コンピュータ関連機器の製造と販売を行うA社は,部材の購買,機器の設計と製造,商品の出荷,販売とマーケティング,アフターサービスの五つの領域を主活動に,その他の活動領域を支援活動に分類した。企業活動で利用する情報システムのうち,主にA社の支援活動に利用されるものはどれか。
- CAD/CAM(Computer Aided Design/Computer Aided Manufacturing)
- CRM(Customer Relationship Management)
- HRM(Human Resource Management)
- SFA(Sales Force Automation)
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解説
バリューチェーン分析は、業務を「購買物流」「製造」「出荷物流」「販売・マーケティング」「サービス」という5つの主活動と、「調達」「技術開発」「人事・労務管理」「全般管理」の4つの支援活動に分類し、製品の付加価値がどの部分(機能)で生み出されているかを分析する手法です。
- CAD/CAMは、CADで作成された設計データをCAM(コンピュータ支援製造)に取り込み、CAMから工作機械に製造情報を送ることで生産ラインの制御が行われる仕組みです。
A社の主活動の1つである「機器の設計と製造」に利用されるものです。 - CRMは、顧客に関するあらゆる情報を統合管理し、顧客との長期的で良好な関係を企業活動に役立てる経営手法です。
A社の主活動の1つである「アフターサービス」に利用されるものです。 - 正しい。HRMは、従業員を経営上の重要な資源と位置付け、長期的な計画に基づき、戦略的に育成や活用を図る人事資源管理の手法です。
A社の主活動にHRMを利用する業務はありません。したがって、支援活動(上記の部類で言えば人事・労務管理)に利用されるものになります。 - SFAは、営業活動にモバイル技術やインターネット技術といったITを活用して、営業の質と効率を高め売上や利益の増加につなげようとする仕組みです。
A社の主活動の1つである「販売とマーケティング」に利用されるものです。
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