ITパスポート試験 用語辞典
電気エネルギーを回転運動へ変換するDC(直流)モータやAC(交流)モータ、空気圧エネルギーや油圧エネルギーをシリンダの運動に変換する空気圧シリンダ(バスや電車の開閉に用いられている)や油圧シリンダ(油圧ジャッキや工業機械などで用いられている)、ロボットの関節などに用いられるサーボモータなど様々な種類がある。
IoTシステムでは、ネットワークにつながれたセンサやカメラなどから得られる情報がクラウド上に蓄積され、それをもとに分析・信号変換が行われ、その電気信号が出力装置であるアクチュエータに送信される。その信号に基づいてアクチュエータが作動し、窓を開ける、ロボットの関節を動かす、などの実際の動きが行われる。
- 分野:
- 分野:テクノロジ系
中分類:コンピュータ構成要素
小分類:入出力デバイス - 重要度:
- ★★★
(Wikipedia アクチュエータより)アクチュエータ(actuator)は、入力されたエネルギーもしくはコンピュータが出力した電気信号を、物理的運動に変換する、機械・電気回路を構成する機械要素である。能動的に作動または駆動するもの。
概要
アクチュエータは電動機やエンジンのようにものを動かす駆動装置と、その動作により制御を行う機械、油・空圧、熱、電磁など物理的な装置を指す。利用する作動原理(入力・出力するエネルギー)によりさまざまなものがある。伸縮・屈伸・旋回といった単純な運動をするものに限る場合と、電動機(モーター)やエンジンのような動力を持続的に発生させるものも含む場合がある。
アクチュエータは基本的にエネルギーを与えることで運動を発生させる。何らかの装置に組み込む場合は電気的な信号によって制御できるようにするなどして制御機構に組み込む。制御方式は利用するエネルギーの種類やアクチュエータ自身の用途にも拠り様々である。単純な開閉器(スイッチ)やバルブによるものがある。ハンドルやレバーといった操作部分に連結しているものもある。大きな力を発生させるアクチュエータを動作させるために動力伝達装置の開閉器に取り付けられた小型のアクチュエータなど、様々な利用のされ方がある。種類
電磁石で得られる動力を利用するものをソレノイドアクチュエータと呼ぶ。航空機などに見られる油圧により駆動されるものもある。また筋肉も化学エネルギーを利用したアクチュエータの一種と見たてることがある。形状記憶合金を使い、電流を入力することで発生するジュール熱を利用したアクチュエータも実用に供されている。
- 電気系
- ソレノイド(電磁弁)
- 電動機、サーボモータ
- 圧力装置
- 動力シリンダー(油圧シリンダー・空圧シリンダー・水圧シリンダー・電動シリンダー)
- 変換機
- リニア・アクチュエーター(リニアモーターによる往復駆動装置)
- ラバー・アクチュエーター(ゴムチューブへの加減圧による変形を利用した往復駆動装置)
応用
ロボットの関節を動作させるなどの利用が見られる。この中にはエネルギーを与えたときだけ縮み、エネルギーを絶つと外部の力に対して受動的になるアクチュエータも多く、関節を動作させる場合には、関節を曲げるアクチュエータと、伸ばすアクチュエータがセットになっていたり、或いは片側をばねの弾力で肩代わりさせるなどの設計様式も見られる。複雑な所では力の合成を利用して複数アクチュエータから得られる力を利用して、軸を支点として複雑な運動を行う場合もある。
こういった複雑な動作を要求されるアクチュエータは制御のために状態を検出するセンサと同時に組み込まれ、状態を監視する(センシング)。これによってアクチュエータに入力されるエネルギーを調節され、望みどおりの運動を行うが、建設機械のような単純なものでは操作者が各々の関節の状態を目視で確認・調節することからこういった状態把握のためのセンサ類は利用されない。
2000年代では制御用コンピュータの高性能化・小型化が進み、ロボットがより現実的な装置として開発されているが、その陰でアクチュエータもより効率よく動作するものが求められており、センシング技術も並行する形でセンサの小型化・高精度化や一定の情報処理機能を備える知能化が進んでおり、これらがロボット工学の全体的な発展を促している。
「入出力デバイス」の用語
「コンピュータ構成要素」の他の分野
「テクノロジ系」の他のカテゴリ
このページのWikipediaよりの記事は、ウィキペディアの「アクチュエータ」(改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、このページ内の該当部分はクリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承 3.0 非移植 ライセンスの下 に提供されています。