プロジェクトマネジメント (全166問中9問目)
No.9
プロジェクトマネジメントでは,スケジュール,コスト,品質といった競合する制約条件のバランスをとることが求められる。計画していた開発スケジュールを短縮することになった場合の対応として,適切なものはどれか。
出典:令和5年春期 問45
- 資源の追加によってコストを増加させてでもスケジュールを遵守することを検討する。
- 提供するシステムの高機能化を図ってスケジュールを遵守することを検討する。
- プロジェクトの対象スコープを拡大してスケジュールを遵守することを検討する。
- プロジェクトメンバーを削減してスケジュールを遵守することを検討する。
分類
マネジメント系 » プロジェクトマネジメント » プロジェクトマネジメント
正解
ア
解説
プロジェクトは、対象範囲(スコープ)、納期(スケジュール)、予算(コスト)の3つの制約の上に成り立っていて、この3つは相互に関連しています。このバランス関係は「プロジェクト管理の三角形」と呼ばれ、どれか1つに変更があった場合には、他の2つの要素のうち少なくとも1つは変更しなくてはならないことを示します。以下はその具体例です。
設問では、スケジュールの制約が厳しくなっていますから、プロジェクトを計画どおりに終わらせるためには、スコープの縮小または投入コストの増加が必要となります。したがって「ア」の対応が適切です。
- スケジュールを短縮する ⇒ スコープを狭める or 投入する要員や機器を増やす
- 予算を縮小する ⇒ スコープを狭める or 実施する作業を少なくする
- スコープを広げる ⇒ 予算を増やしてプロジェクト期間を延長する
設問では、スケジュールの制約が厳しくなっていますから、プロジェクトを計画どおりに終わらせるためには、スコープの縮小または投入コストの増加が必要となります。したがって「ア」の対応が適切です。
- 正しい。スケジュールの制約が厳しくなったことに対して、追加の資源を投入する、すなわちコストの制約を緩めることで対応しています。"プロジェクト管理の三角形"を踏まえた適切な対応です。
- 提供するシステムの高機能化(スコープの拡大)をすると、余計にスケジュールを順守することが難しくなります。
- 提供するシステムの高機能化(スコープの拡大)をすると、余計にスケジュールを順守することが難しくなります。
- 投入する資源を少なくすると、余計にスケジュールを順守することが難しくなります。