システムの評価指標 (全33問中3問目)
No.3
システムの経済性の評価において,TCOの概念が重要視されるようになった理由として,最も適切なものはどれか。
出典:令和3年春期 問100
- システムの総コストにおいて,運用費に比べて初期費用の割合が増大した。
- システムの総コストにおいて,初期費用に比べて運用費の割合が増大した。
- システムの総コストにおいて,初期費用に占めるソフトウェア費用の割合が増大した。
- システムの総コストにおいて,初期費用に占めるハードウェア費用の割合が増大した。
分類
テクノロジ系 » システム構成要素 » システムの評価指標
正解
イ
解説
TCO(Total Cost of Ownership)は、ある設備・システムなどを取得してから廃棄に至るまでに発生するコストの総額を表します。総所有コストとも呼ばれます。TCOは、システム開発やハードウェア導入、ソフトウェアの導入など初期投資に必要となるイニシャルコスト(初期費用)と、運用・保守・教育・アップグレードなど維持管理に必要となるランニングコスト(運用費)に分類することができます。
従来はハードウェア導入費とソフトウェア開発費の比重が高かったのですが、最近はハードウェア価格の下落に加えて、クラウドサービス、ERPパッケージ、OSSなどの活用により初期費用の割合は下がってきていると言えます。一方、クラウドサービスの利用料、品質要求の高度化やセキュリティ要件の増加に伴う保守料、サポート等の人件費の増加など運用中に係る費用は増大してきています。初期費用の安さだけで安易に導入してしまうと、運用費が想定以上に膨らみ結局高くついてしまったということになってしまいかねません。このような背景から、初期費用だけではなく運用費までを含めたTCOでシステムの経済性を判断することが求められています。
従来はハードウェア導入費とソフトウェア開発費の比重が高かったのですが、最近はハードウェア価格の下落に加えて、クラウドサービス、ERPパッケージ、OSSなどの活用により初期費用の割合は下がってきていると言えます。一方、クラウドサービスの利用料、品質要求の高度化やセキュリティ要件の増加に伴う保守料、サポート等の人件費の増加など運用中に係る費用は増大してきています。初期費用の安さだけで安易に導入してしまうと、運用費が想定以上に膨らみ結局高くついてしまったということになってしまいかねません。このような背景から、初期費用だけではなく運用費までを含めたTCOでシステムの経済性を判断することが求められています。
- 初期費用の割合は下がり、運用費の割合が増大しています。
- 正しい。
- クラウドコンピューティング、ERPパッケージ、OSSなどよりソフトウェア費用は下がっています。
- 同じ性能をもつハードウェアを調達するのにかかる費用は年々下がっています。