情報セキュリティ対策・実装技術 (全218問中134問目)
No.134
暗号方式には共通鍵暗号方式と公開鍵暗号方式がある。共通鍵暗号方式の特徴として,適切なものはどれか。
出典:平成27年秋期 問70
- 暗号化通信する相手が1人のとき,使用する鍵の数は公開鍵暗号方式よりも多い。
- 暗号化通信に使用する鍵を,暗号化せずに相手へ送信しても安全である。
- 暗号化や復号に要する処理時間は,公開鍵暗号方式よりも短い。
- 鍵ペアを生成し,一方の鍵で暗号化した暗号文は他方の鍵だけで復号できる。
- [出題歴]
- 基本情報技術者 H30秋期 問38
分類
テクノロジ系 » セキュリティ » 情報セキュリティ対策・実装技術
正解
ウ
解説
2つの暗号方式には以下のような特徴があります。
- 共通鍵暗号方式
- 暗号化と復号に同じ鍵を使用する暗号方式。暗号化通信を行う前にあらかじめ使用する鍵を相手に安全に送る必要がある。
ロジックが単純なためシステムに組み込みやすく、計算量も少ないため暗号化・復号に要する処理時間が短いという利点がある。
代表的なアルゴリズムはDES、AES、IDEAなど - 公開鍵暗号方式
- 暗号化と復号に異なる鍵を使用する暗号方式。暗号化鍵は誰もが使用できるように公開し(公開鍵)、復号鍵は受信者が厳重に管理する(秘密鍵)。
暗号化鍵と復号鍵は一対のペアとして生成され、1つの暗号化鍵で暗号化されたデータは、その鍵のペアである復号鍵でしか元のデータに戻せないため、復号を行えるのは正当な受信者のみであることが保証されている。送信データの改ざん検知に使用するデジタル署名は公開鍵暗号方式の技術を応用した仕組みである。
代表的なアルゴリズムはRSA、楕円曲線暗号など
- 共通鍵暗号方式では2人が共通の鍵を使用するので1つ、公開鍵暗号方式では公開鍵と秘密鍵のペアを使用するため2つが必要です。したがって暗号化通信する相手が1人のときには共通鍵暗号方式のほうが鍵数が少なくなります。
- 共通鍵が漏えいすると通信の秘匿を保てないので厳重に管理しなくてはなりません。
- 正しい。共通鍵暗号方式は公開鍵暗号方式と比較して暗号化・復号に必要な計算量が少ないため処理時間が短いという利点があります。
- 公開鍵暗号方式の特徴です。共通鍵暗号方式では鍵ペアを作成することはありません。