開発プロセス・手法 (全42問中13問目)

No.13

共通フレームの定義に含まれているものとして,適切なものはどれか。
  • 各工程で作成する成果物の文書化に関する詳細な規定
  • システムの開発や保守の各工程の作業項目
  • システムを構成するソフトウェアの信頼性レベルや保守性レベルなどの尺度の規定
  • システムを構成するハードウェアの開発に関する詳細な作業項目

分類

マネジメント系 » ソフトウェア開発管理技術 » 開発プロセス・手法

正解

解説

共通フレームは、ソフトウェア産業界においての「共通の物差し」となることを目的として作成された規格です。何度か改訂を重ねており、2021年現在における最新バージョンは共通フレーム2013となっています。

ソフトウェア開発とその取引には、その性質上次のような問題が存在しています。
  • 取得者と供給者で用語が統一されていない
  • 多くの人が係るためコミュニケーションが複雑
  • 役割分担が不明確
  • 曖昧な見積りが招くトラブル
共通フレームでは、このような問題を解決するために、取得者と供給者双方及びシステム開発に関わる全ての人が、システムライフサイクルの各フェーズにおける作業項目を共通に参照できるよう詳細に記述したり、ソフトウェア取引を明確化したりするための基準が記述されています。
  • 作成する文書の詳細な規定は行っていません。
  • 正しい。共通フレームでは、システム開発等に係る作業項目を、プロセス、アクティビティ、タスクの階層構造で列挙しています。共通フレームの適用に当たっては、各作業を取捨選択したり、繰返し実行したり、複数のものを一つに括るなど開発モデルに合わせた使い方をします。
  • ソフトウェアの尺度については規定していません。信頼性レベルや保守性レベル等のソフトウェア属性の定義は、共通フレームの利用者に委ねられています。
  • 共通フレームは、業務分析、業務設計、及びソフトウェアを中心としたシステムの企画、要件定義、開発、運用、保守及びそれらに係る諸活動と対象とします。ハードウェアもシステム開発に含まれ、共通フレーム2013では「ハードウェア実装プロセス」という工程が定義されています。しかし、ハードウェアについては構成の検討、決定、導入、運用、保守だけに留め、ハードウェア開発の詳細な作業項目については記述していません。
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