ITパスポート 試験情報＆徹底解説

まず設問のアローダイアグラムにおけるクリティカルパスを考えます。開始点から終了点に至るすべての矢印の流れを洗い出して、その中で最も期間を要するのがクリティカルパスです。

A→B→D→F

15＋10＋20＝45時間

A→B→D→E→F

15＋10＋10＋15＝50時間

A→B→E→F

15＋25＋15＝55時間

A→C→E→F

10＋15＋15＝40時間

以上より、クリティカルパスは「A→B→E→F」、最短所要時間は55時間となります。

クリティカルパスは、プロジェクトを最短で完了するために遅延することが許されない一連の工程のことですから、設問の条件である「工程全体の完了時間に影響を与えず、遅らせることができる」のは、クリティカルパス上にない工程でなければなりません。これを満たすのは結合点CとDの2つです。

結合点Cから始まる作業は、クリティカルパスである結合点Eからの作業が開始するまでに終わっていれば良いので、最大で、A→B→E（40時間）とA→C→E（25時間）の差である15時間を遅らせることができます。これに対して、結合点Dから始まる作業は、A→B→E（40時間）とA→B→D→E（35時間）の差である5時間しか遅らせることができません。したがって、最も遅らせることができる結合点は「C」となります。