HOME»ITパスポート平成31年春期»問37
ITパスポート平成31年春期 問37
問37
プロジェクトにおけるリスクマネジメントに関する記述として,最も適切なものはどれか。
- プロジェクトは期限が決まっているので,プロジェクト開始時点において全てのリスクを特定しなければならない。
- リスクが発生するとプロジェクトに問題が生じるので,リスクは全て回避するようにリスク対応策を計画する。
- リスク対応策の計画などのために,発生する確率と発生したときの影響度に基づいて,リスクに優先順位を付ける。
- リスクの対応に掛かる費用を抑えるために,リスク対応策はリスクが発生したときに都度計画する。
分類
マネジメント系 » プロジェクトマネジメント » プロジェクトマネジメント
正解
ウ
解説
- プロジェクトにおけるリスクには、リスク分析で特定した"既知のリスク"と、事前に把握できない"未知のリスク"があるので、プロジェクト開始時点で全てのリスクを特定することはできません。プロジェクトの進行に伴い、新たなリスクが発生したり判明したりするので、リスク特定のプロセスはプロジェクトの実施中に繰り返し実行します。
- 特定したマイナスのリスクには、リスク分析の結果に基づき、回避・転嫁・低減・受容のいずれかの対応を選択します。リスク対応策の選択は、対応策を選択したときのメリット、実施の費用、労力又は不利益を勘案して決定するので、全てのリスクを回避するのが適切とは言えません。
- 正しい。(定性的)リスク分析では、特定した各リスクの発生確率と影響度の組合せによって、その後の分析や処置のために優先順位付け(低・中・高など)を行います。リスク対応では、優先順位の高い順に対処していくことになります。
- リスク対応策は、プロジェクト開始時に計画し、その後は新たなリスクを特定した都度、既知のリスクのリスクレベルが変化した都度見直します。リスク対応計画は、リスク発生時の被害を抑える目的で策定されるため、発生後に対応策を計画するのでは費用を抑えるどころか逆に対応費用の増加を招きます。