ITパスポート試験 用語辞典

ペイント系ソフトウェア
ラスタ形式の画像を作成・編集するためのソフトウェアの総称で、「Adobe Photoshop」「GIMP」「Microsoft Paint」などが有名である。ラスタ形式とは、ピクセルごとの色情報をRGBやパレットカラーで記録し、それの集合として1つの画像を表現する画像データ形式。
↓ 用語データを見る
分野:
分野:テクノロジ系
中分類:情報メディア
小分類:マルチメディア応用
出題歴:
H25年秋期問61 
重要度:
(Wikipedia ペイントソフトより)

ペイントソフト(和製英語:PaintSoft;)とは主にインティングデバイスを用いてコンピュータ上で画像を描く2次元コンピュータグラフィックス用のグラフィックソフトウェアである。内部表現は通常ラスタ形式である。
ラスターグラフィックスエディタ()とも呼ばれ、ラスターグラフィックスの編集に使われるソフトウェアである。

概要

ペイント系」「画像編集ソフト」とも呼ばれるが、これはMacintosh初期のグラフィックソフトであったMacPaintが由来である説が有力である。道具としての使いやすさを強調するときや、DTPなど他のアプリケーションソフトの一部機能として使うときには、「ペイントツール」という呼び方もある。

Adobe PhotoshopやCorel Paint Shop Proなど、写真修正や加工を目的とした「画像編集ソフト」もペイントツールの一種だが、「フォトリタッチ」という言葉が普及してからはCorel Painterなど、イラスト作画用アプリケーションを呼ぶことが多くなってきている。

通常はパソコンにインストールするタイプのソフトウェアを指すが、お絵かき掲示板やお絵かきチャットなどコミュニケーションツールとしてWEBブラウザ上で動作する簡略なペイントアプリも登場している。また、Windows7 のタッチ機能に対応したPaint ItやYouPaintなど、モニターをキャンバスにして指で直接描くことが可能なソフトウェアも登場してきている。

特徴

ポインティングデバイスとしてはマウスなどが利用できるが、高機能なものでは筆圧を感知するペンタブレットを使用して、筆でディスプレイ上に色を塗るように絵を描くことができる。

現実に紙やキャンバスを使って描く絵と違うのは、コンピュータ上の仮想キャンバスを使えるため、失敗のやり直しや塗り重ね、修正が無制限に可能なこと、筆やペンから絵具が尽きないこと、設定次第で画材の特性を変更できること、一度作った色や画材を永久に使うことができること、などである。(紙や筆の設定に関してはCorel Painterが設定項目や筆自体の多さで有名である)

一般的な機能

  • 編集領域選択
  • 色・大きさ・形・筆圧の異なるブラシを用いた描画
  • 領域の単色・グラデーション・テクスチャによる塗り潰し
  • 異なった色モデル(RGB、HSVなど)や、イトを用いた色の選択
  • 入力した文字列を異なったフォントで描出
  • (画像編集ソフト)傷、汚れ、皺、その他の欠陥を写真から除去
  • レイヤを用いた合成編集
  • 異なった色モデル間の編集・変換(RGB⇔CMYKなど)
  • フィルタによりシャープ化やぼかしのような効果を掛ける
  • 画像ファイルフォーマット間の変換

ペイントソフトとドローソフト

ドローソフト(ベクタ形式のグラフィックソフトウェア)はよくペイントソフト(ラスタ形式、ここでは画像編集ソフトも含む)と対比され、両者の能力は互いに補い合うものである。ドローソフトはグラフィックデザイン、レイアウト、グラフィ、ロゴタイプ、鋭角的な芸術的イラストレーション(カートゥーン、クリップアート、複雑な幾何学模様など)、テクニカルイラストレーション、ダイアグラム、フローチャートなどにより適している。ペイントソフトはリタッチ、写真加工、写真のようにリアルなイラストレーション、コラージュ、そしてペンタブレットを用いた手描きのイラストレーションにより適している。今日の多くのイラストレーターはCorel PHOTO-PAINTやPhotoshopを用いてありとあらゆるイラストレーションをこなす。

GIMPやPhotoshopなどのペイントソフトの最近のバージョンは(編集可能なパスのような)ベクタ系のツールもサポートしており、またCorelDRAWやAdobe Illustratorのようなドローソフトも徐々にラスタ系のソフトウェアにしかなかった機能やアプローチを取り入れるようになってきている(ぼかしなど)。

歴史

日本ではMacintoshが紹介される以前に、既にPC-9801があり、早い段階からいわゆる「ドット絵」を編集するソフトがあった。特に同機種のアナログ16色表示に対応したゲームソフトの開発の為に、かなり高機能なソフトも市販されていた。その後Microsoft Windows3.1が登場し、アクセサリソフトとして「ペイントブラシ」が備えられたが、このころまではやや自虐的に「お絵描きソフト」と販売サイドも開発サイドも呼んでいた。色数が16色又は256色しかなく、「子供だましのレベル」というニュアンスが込められていたのである。「ペイントソフト」という呼び方が定着したのは、パソコンのグラフィック機能が強化され、フルカラーで処理できるMacintoshやWindows95のアプリケーションが登場してからのことである。

出題例


Pagetop