ITパスポート試験 用語辞典

せいせいえーあい
生成AI
ver6.2
テキストの文脈や語彙、絵画、音楽など様々な情報からディープラーニングによって特徴やパターンを学習し、利用者の要求に沿ったテキストや絵画、音楽などの新たな生成物を創作するAIの総称。

従来のAIは学習した情報の中から指示に該当する情報を特定する、学習済みデータについて近似的な推論を行い結果を予測するなど、学習データの範囲内で規定された処理を自動化して行う。それに対し生成AIでは、学習した内容から特徴やパターン、情報間の関係などを見つけ出し、それをインプットとして生成AI自らがさらに学習を繰り返すことで、こちらの指示に沿った新たな創作を行う。対話型のChatGPTや発注者が求める建物の画像を出力する生成AIなど様々な生成AIが登場しているが、その生成過程は複雑で、利用者が満足できるような結果を得るためには適切な質問や指示を与えるプロンプトエンジニアリングの技術が必要となる。

人間の知的活動だけでは得られない視点や作業量等、産業や教育など様々な分野に大きな影響を与え活用が期待される生成AI技術であるが、多くの問題点も抱えている。すでに存在している著作物や登録されている商標や意匠などに類似した生成物についての著作権・商標権・意匠権侵害、生成AI利用時の入力データからの機密情報や個人情報流出、生成AIによって作成されたフェイクニュースによる意図的な情報操作など、様々なリスクが発生している。このような問題へ対処し安全性を確保するために、EUでは差別やプライバシー侵害などの危険性が高い分野を中心にAIの利用禁止や学習データの開示などを定めた規制法案が成立している。しかし国内では総務省や経済産業省、文科省などから生成AIに関するガイドラインが出されているものの強制力がないため、現在は規制の在り方についての検討がなされている段階である。
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分野:ストラテジ系
中分類:ビジネスインダストリ
小分類:ビジネスシステム
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