ITパスポート試験 用語辞典

エコーチェンバー【Echo Chamber】
X(Twitter)やInstagramなどのSNS等で、利用者の趣味・思考に近い相手が集まる場でコミュニケーションする結果、利用者自身の考えと同種の意見のやり取りが繰り返され、特定の意見や思想が増幅していく状態のこと。

SNSは身近で簡単に他人と繋がり情報に触れることができる便利なツールであるがゆえに、個人だけでなく企業や政党、宗教法人などにとっては非常に有効な宣伝ツールとなっている。そのような団体によって意図的に提供された情報がエコーチェンバーによって繰り返され受け手が何度も目にすることによって、真偽に関わらずその情報は正しいと認識する確率が高まる。そして誤った情報を正しいと信じる個人が増えることで、根拠のないヘイトが生まれ社会に対立が起こる、災害時に誤情報に振り回され正しい援助の手が届かない、など多くの問題が生じるおそれがある。利用者は自分の思考・思想に近い相手だけではなく、SNS上で繋がりはなくとも異なる背景を持つ相手の情報へ手を伸ばし、それを理解した上で手にした情報の正当性を判断する必要がある。

エコーチェンバーはもともと音の残響を響かせるための部屋、またはそのような残響効果を与える音響機器の呼称であったが、ソーシャルメディア上のグループ内で同種の意見が繰り返し流れる様が、エコーチェンバーによって生じる残響に似ていることが語源となっている。
分野:
ストラテジ系 » 法務 » その他の法律・ガイドライン
(シラバスver6.2)
重要度:
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