令和６年度の過去問が公開され、特にストラテジ系で「そんなん知らんがな」という問題が多い印象を受けます。しかし同時に、勉強してきた人向けに正解の糸口を用意している印象も受けます。
ストラテジ系は試験の序盤。調子を狂わされないために対応したいところです。
そこでR6公開問題を例に、私なら現場でどう対応するか、思考プロセスを書いてみたいと思います。


問１  https://www.itpassportsiken.com/s/kakomon/06_haru/q1.html
まず選択肢を読んで、知っている言葉を確認します。
ウ→これはRPA
ア→ERPの説明・・・？
イ→わからん。POSでこういうことできそう
このくらいの解像度で大丈夫です。この時点で消去法でエが怪しいので、本当にエと言えるか、問題文と読み合わせて検証します。
マーケティングだから販促に関する言葉のはず、オートメーションだから自動化に関する言葉のはず。そすると、エで矛盾はなさそうです。
答え：エ

問４  https://www.itpassportsiken.com/s/kakomon/06_haru/q4.html
フィンテックを知っていれば瞬殺ですが、知らなくても正解に近づきたい問題です。
エ→マーケティング用語っぽい。問題文と合わない。
ウ→暗号資産関係の用語だったはず。これじゃない
次に、イの選択肢が「テック」で終わっていることに注目。テックということは何らかの先端技術のことを言っている、問題文にもそれっぽいことが繰り返し書いてある、これはアヤしい。
この時点でアのオムニチャネルを積極的に推す根拠がないのでイのフィンテックに決め打ちしてもいいでしょう。
ちなみにフィンテックのフィンはfinance（金融）を意味します。
ちなみにオムニチャネルのオムニは「全て、あらゆる」、チャネルは「流路、経路」という意味です。
答え：イ

問６  https://www.itpassportsiken.com/s/kakomon/06_haru/q6.html
「CなんとかO」は真ん中の一文字だけが変わるのでややこしいですが、CEOは最高経営責任者だから違う、くらいの前提知識は欲しいです。
次に、技術経営なら真ん中の文字は何になりそうかを考えます。技術はtechnologyなので、その頭文字のTが入ったCTOが非常にアヤしい。
ここでCFOのFがFinance=財務だから違う、という知識があればもう一つ消去できますが、FやOで始まってtechnology以上にしっくりくる技術系の単語は思いつかないしCTOだろ、でファイナルアンサーにしてもOKです。
答え：エ

問29  https://www.itpassportsiken.com/s/kakomon/06_haru/q29.html
正解の単語はマイナーですが、他の３つの選択肢が有名なので消去法でゲットしたい問題です。
ア→看板
ウ→デジタルが使える人と使えない人の間にできる格差
エ→いわゆるDX
答え：イ


以上をまとめると、現場対応で点を伸ばすには次の３つが大事です。
①「知らんがな」に直面したら消去法
②消去法の効果を高めるためにも頻出用語の理解は必須
③国語と英語の基礎力を疎かにしない

なぜ私が現場対応の方法を解説するかというと、どれだけ勉強しても勉強に完璧はなく、
勉強が漏れてた部分や忘れてしまった部分からの出題があるからです。
ならばそれを前提に、知らない問題にもペースを乱されず、持っている知識で立ち向かうための「現場力」を養った方がいい。
本番でペースを乱されて実力を発揮できないほど悲惨なことはありません。
これから受ける方は、現場でなんとかする力も身に着けていってください。

問1 選択肢エで、
SFA（Sales Force Automation：営業支援システム）は覚えた。
CRM（Customer Relationship Management：顧客関係管理）も覚えた。
その隙間を突いてきましたね。
POS（Point of Sales：販売時点情報管理）に誘導させられてしまう人も多そう。