ITパスポート試験 用語辞典

フィルターバブル
ver6.2
【Filter Bubble】
プラットフォーム事業者が、利用者の検索履歴やクリック履歴などの収集データを組み合わせたアルゴリズムを用いて利用者の望む情報(コンテンツや広告など)を優先して表示する結果、利用者の価値観や思考に沿わない情報から遠ざけられ、泡の膜のようなフィルターによって選別された情報の中に閉じ込められているように見える様子を指す。

アルゴリズムが関与しない新聞やテレビ、ラジオなどのマスメディアや、実在の店舗・各種施設、現実の人間関係では、広く様々に実際に見聞きした中から自らが選別した情報を手にすることになる。しかしネット上でYouTubeを見る、ショッピングサイトを見る、必要な情報を検索するといった場合は、利用者の動向を学習したアルゴリズムが最適化を行い、利用者の価値観に沿った情報を選別し、それ以外の情報は利用者が無自覚のまま排除されていく。利用者は最適化からこぼれた情報にどんなものがあるのかを知ることはなく、自分とは異なる主義主張や思考、自分の知らない視点や世界を目にする機会を失う。アルゴリズムによって利用者が手にした情報の中には悪意ある誤った内容も存在し、フィルターバブルによって利用者が無自覚のままそのような情報に誘導されてしまうと、偏見や誤解を生じ異なる価値観を持つ集団との対立・分断(集団分極化)が深まるおそれがある。このような状況を避け正しい思考判断をするために、あえて自分の価値観と対立するような情報を検索する、ネット上のアルゴリズムが関与しないマスメディアなどから情報を入手するなど、いつもとは異なる方法を試みて手にした情報の正当性を確認する必要がある。
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分野:ストラテジ系
中分類:法務
小分類:その他の法律・ガイドライン
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