ITパスポート試験 用語辞典
NFCは、非接触型ICカードの技術に基づいて開発されたもので、おサイフケータイ機能やSuica、WAON、楽天Edy、nanacoなどの電子マネーICカードで使用されている通信規格「FeliCa(フェリカ)」もNFC規格の1つである。また、携帯電話やPCに搭載することで機器間でのデータ交換にも利用できる。
- 別名:
- 近距離無線通信
- 分野:
- テクノロジ系 » コンピュータ構成要素 » 入出力デバイス
- 出題歴:
- 28年秋期問90
- 重要度:
(Wikipedia 近距離無線通信より)
近距離無線通信(きんきょりむせんつうしん)は、
- 広義には到達距離の短い無線通信を指す。
- 狭義には近接場型の無線通信(Near field radio communication)を指す言葉・訳語として用いられる。通信エリアは、数センチからおよそ1メートル程度の極短距離である。「非接触通信」とも呼ばれる。FeliCaの通信方式や、ISO/IEC 14443(MIFAREの通信方式)、ISO/IEC 18092(NFC)などがある。
なお、このページ項目では主に、狭義的定義の近接場型の無線通信について解説する。
種類
ISO/IEC 14443
13.56MHzの周波数を利用して通信を行う近接型RFIDの国際標準規格。TypeA、TypeBの2種類存在。
ISO/IEC 18092
NFC (Near Field Communication) と呼ばれる無線通信の国際規格である。十数センチの距離での小電力無線通信技術である。2003年12月に規格化された。NFC IP-1 (Interface Protocol-1)。
ソニー(FeliCaを推進)とNXPセミコンダクターズ(MIFAREを推進、旧フィリップス)の共同開発によって、FeliCaやISO/IEC 14443 (MIFARE) のような既に普及しているICカード非接触無線通信技術との下位互換性を維持している。使用周波数はMIFAREなどと同じ13.56MHzである。
それまでJIS規格にすぎなかったFelicaはこのISO/IEC 18092によっては通信方式部分が国際標準として認められた。本来であればISO/IEC 14443 TypeCとして認められるはずだったが、サムスン電子がMIFAREと使用周波数・暗号方式の異なる市場未投入の複数の規格案をTypeD~TypeHとして提案し、すべてを国際標準として認めるよう要求したため、「規格の乱立を招くことは標準制定の主旨に反する」として標準化作業自体が頓挫し、このときは認められなかった。
ISO/IEC 15693
ISO/IEC 14443と同様に、13.56MHzの周波数を利用して通信を行うRFIDの国際標準規格。ISO/IEC 14443に比べると、若干通信可能
能距離が広く(10cm以下)バーコードの代わりのICタグとして小売などで普及。 ISO/IEC 21481(NFC IP-2)
2005年1月には、拡張規格であるNFC IP-2がISO/IEC 21481として国際標準規格に制定され、ISO/IEC 14443(Type B)とISO/IEC 15693にも対応した。
日本では、トッパン・フォームズ、 アイ・オー・データ機器が対応製品を開発製造している。
その他(広義定義)
- ANTANT+ - ガーミン社傘下のカナダ企業、ダイナストリーム・イノベーションズ社(Dynastream Innovations Inc.)が開発した無線センサネットワークの独自プロトコル。
- Bluetooth(ブルートゥース、ブルーツース)
- DECT(Digital Enhanced Cordless Telecommunications)
- DSRC(Dedicated Short Range Communications)
- IBeacon - iOS7で追加された近距離無線を利用した通信機能の一つ。Estimote社がBeaconセンサーを開発し、携帯端末としては社のiPhone 5sに世界で初めて搭載される。転送可能
- 能範囲は約50mとNFCよりも広く、Beaconセンサーがついていない機種についてもBluetoothを介して通信を行えるのが特徴。
- IrDA(アイアールディーエイ、Infrared Data Association)
- RFID - Radio Frequency IDentification「電波による個体識別」の略。
- TransferJet(トランスファージェット)
- WiMedia Alliance
- ZigBee(じぐびー)
- Z-wave
NFCフォーラム
フィリップス、ノキア、ソニーの3社によって2004年に設立された業界標準団体で、NFCデバイス同士の互換性のための実装仕様の策定や、プロモーション、対応デバイスの認定プログラムの運用を行っている。
ISO/IEC 14443のTYPEA、TYPEBをそれぞれNFC-A、NFC-B、FeliCaの通信技術をNFC-Fと称している。ISO/IEC 15693は仕様には含まれていない。
NFCフォーラム仕様では以下の3つのモードをサポートする
- カードエミュレーションモード
- 非接触ICカードの代替となる
- P2Pモード
- NFCデバイス同士でのデータ通信をするモード。
- リーダー/ライターモード
- Type1(TOPAZ)、Type2(MIFARE Ultralight)、Type3(Felica)、Type4(ISO/IEC14443)の4つのタイプのNFCタグの読み書きができる。
さらにNFCタグの共通データフォーマットとなるNDEF(NFC Data Exchange Format)や、通信で用いるレコードタイプなどの仕様決められている。
NFC Bluetooth Handover
NFC ForumとBluetooth SIGにてBluetoothのペアリングをNFCを用いて行うBTSSP(Bluetooth Secure Simple Pairing Using NFC)という標準仕様や、Bluetoothに接続を切り替えるNFC Connection Handoverの仕様を策定している。
Android4.1よりデータ転送にNFCおよびBluetooth、無線LANを併用した、Android Beamが搭載されている。
メリット
近距離無線通信を使用する主なメリットを以下に挙げる。
- 消費者がかざすだけという簡単な動作で利用可能
- 優しいヒューマンインターフェース
- 応答スピードが早く時間の短縮化
- リードタイムや工数の削減
- 非接触のため摩耗による製品故障が少ない
- 機器間通信機能の強化(P2P通信機能、Bluetoothハンドオーバー機能、WiFiペアリング機能など)
- ICカードの規格(FeliCaやMIFARE等)に依存しないアプリケーション構築が可能
- 異なる通信規格へ対応可能
- コスト削減(用途・機能・コスト面から最適なICカード選定、共通インフラを利用した開発、異なる規格への対応開発など無駄な開発コストの削減)
- セキュリティや認証の強化(磁気カードやプラスチックカード・番号表示からの移行・代替や、ICチップ内部へのアクセス)
NFCチップ製造メーカー
2013年上期現在、チップベンダは以下の9社のみである。
- Broadcom Corporation BCM20793 Nexus 4,Nexus 10
- Intel
- NXP Semiconductors 65N04 (Nexus 7), HTC EVO 4G LTE 等、65V10 (iPhone 6)
- Qualcomm QCA1990
- ルネサス エレクトロニクス
- サムスン電子
- SONY
- STMicroelectronics N.V.
- 基礎理論(23)
- アルゴリズムとプログラミング(27)
- コンピュータ構成要素(32)
- システム構成要素(29)
- ソフトウェア(17)
- ハードウェア(14)
- 情報デザイン(21)
- 情報メディア(28)
- データベース(19)
- ネットワーク(71)
- セキュリティ(121)
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