ITパスポート試験 用語辞典

クロスライセンス【Cross Licensing】
2つ以上の企業や団体が、互いに自らの持つ特許等の実施権を許諾しあうことを定めた契約。
一般に相手が持つ特許を使用する際には使用料を支払わなければならないが、クロスライセンスを結んだ場合には自分の特許実施権を許諾するかわりに、使用料を支払わずに相手の特許を利用することができるので、ライセンス契約を締結するお互いにメリットがある。
分野:
ストラテジ系 » 法務 » 知的財産権
(シラバス範囲外)
出題歴:
23年秋期問10 26年春期問27 26年秋期問10 
重要度:

(Wikipedia クロスライセンスより)

クロスライセンス(Cross-licensing)、または相互ライセンスとは、2つまたは複数の企業等が、自らの持つ特許権等の知的財産権の行使を互いに許諾(ライセンス)すること、またはそのための契約。一般には自らの持つ知的財産権を利用して、実施・使用許諾料を(契約によるが)払わずに必要な知的財産権を利用できるメリットがある。

現代では、ある製品の製造に有用な技術に関して、複数の企業等がその一部ずつを特許として取得している場合がよくある。この場合に、企業間の特許侵害訴訟リスクを避けながら製品を効率よく製造して利益を得る手段としてクロスライセンスがよく利用される。

また、Aが基本特許を持ち、Bがそれを利用した特許(利用特許または改良特許)を持つ状況でも、クロスライセンスがよく利用される。これにより、Aは基本特許より優れた技術を利用でき、Bも自分の特許(Aの許諾がなければ実施できず宝の持ち腐れとなる)が実施できる。

このように、複数の企業等が特許のクロスライセンスを目的として結成するコンソーシアムをパテントプールという。

特許法ではクロスライセンスを容易にするために、実施許諾の協議を求める権利を認めている(特許法92条)。

クロスライセンスは他の企業等に対抗するために行われることもあり、従って条件によっては独占禁止法に抵触することもある。

特許権以外の商標権や著作権などを対象とするクロスライセンスも多く行われている。





出題例

特許戦略の一つであるクロスライセンスの説明として,最も適切なものはどれか。
  • 自社にない技術を有する企業を吸収合併することによって,その企業が有する特許を得ること
  • 自社に不足する技術を補完して特許出願を行うために,自社以外の組織との共同研究を実施すること
  • 自社の特許を他社に開放し,その対価としてそれに見合ったロイヤルティを得ること
  • 特許の権利者同士がそれぞれの所有する権利に関して,相互にその使用を許諾すること

正解

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クリエイティブ・コモンズ・ライセンス

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